先月、
喫茶店に
店内は馴染みの客で賑わっていた。
彼女がとっておきな気持ちで注文していたという、
オイルサーディンのサンドイッチをいただく。
まだ出会う前の、懸命だった友人のことを思うと、
時や思いも挟み込まれ、
昨日、コーヒー豆を届けにきてくれた藤井寺の『
店主さんと、アメリカ村の三角公園近くにあった『楽天食堂』
仕事場が横にあったので、度々行っていたのだとか。
2002年に閉店し、10年ぶりに阿波座で再開されたようだけど、
ネットで調べると、女将の年金受給開始年を機に引退されることにし
そういえば谷町の伽奈泥庵さんも、来月末に閉店らしい。
誰にでもあるように、私にも心に刻まれている大切なお店がある。
残念ながらもう存在していない店も多い。
そんな中でも思い入れの強い、
『ココアショップ AKAITORI』が今月末で閉店するのを先日知った。
私のよく知る頃、一階はテーラーで、
壁にはカカオ博物館のように、缶や絵がぎっしり。
ずらりと並んだココアのメニューには、カカオの歴史や、
女性店主さんは民族衣裳のような装いで、いつも
「
愛らしいものが大好きな店主さんのお気に入りのものや、
ココアへの情熱が
その世界を支えて整えておられた店長。
ココアは甘く匂っていたけれど、
心斎橋の喧騒の中にありながら、
どこか知らない国を旅してるような気分になれた
人生の中の節目、
あれから四半世紀ほどを経てもずっと在り続けたのに、
一昨日、心拍数を上げながら通りがかってみると、長蛇の列。
たくさんの人の中に、それぞれの形で残るのだろうな。
AKAI TORIで流れていた、ドリス・デイのセンチメンタルジャーニー。
もう二度とたどり着くことはできないけれど...
何もわかっていなかったあの時の私、過ごした時間。
心の中の小箱にそっと仕舞う。